個人事業主の魅力と損害賠償リスク

会社員だった人が独立して個人事業主として活躍する話を聞いたりすると、自分も独立したいと考え始める人もいるはずです。会社員としての限界を感じ始めた人や、昔からやりたいことがあった人などの場合は、タイミングさえ合えば、独立したいと思っている人もいるでしょう。もし独立して個人事業主になったら、会社内のような上司部下の関係はなくなって自分が経営者になりますから、自分の思い通りに仕事ができます。また、上手くいったら事業が成長して大きな企業になる可能性もあります。さらには、自分の能力やスキル、アイデアを世の中で思う存分試すこともできます。こういった一国一城の主になることによる魅力を感じたら、明日にでも独立したいと思うかもしれません。

しかし、いい面ばかりを見て拙速に結論を出すべきではないでしょう。個人で事業をするということは、会社員とは違って誰も守ってくれる人がいなくなるという点もよく理解しておく必要があります。失敗しても責任を取ってくれる上司はいません。自分のやったことが原因で相手に損害が発生すれば、損害賠償を求められることになります。もちろん、金銭的な損害賠償のリスクをカバーしてくれる事業者用の賠償責任保険はありますが、失った信用を取り戻すことまでは難しいでしょう。もし独立を志す場合は、メリットや魅力だけを見るのではなく、個人事業のデメリットやリスクをしっかり把握した上で決断する必要があるでしょう。
独立後の注意点の一つ、損害賠償についてはこちらの【個人事業主のための損害賠償基礎知識】というサイトから基本的な知識を得ておくと、思わぬトラブルを避けられるかもしれません。